カリソルブ治療を再開しました
カリソルブ薬剤の製造再開のともない、当院におけるカリソルブ治療を再開いたしました。
カリソルブ薬剤の製造再開のともない、当院におけるカリソルブ治療を再開いたしました。
たいへん恐れ入りますが、11月7日(金)・8日(土)は歯科医院の配管工事のため休診とさせていただきます。
歯の黄ばみや黒ずみを改善するためのホワイトニング。その処置にかかる時間や費用、歯の白さの持続時間などはホワイトニングの種類によって大きく異なります。
自分の目的に合ったホワイトニングの種類を選ぶことが大切ですので、時間・費用・持続時間などについて、ホワイトニングの種類別に解説をします。
歯を白くするホワイトニングの種類は、ホームホワイトニング・オフィスホワイトニング・デュアルホワイトニング・セルフホワイトニングの4つに大きく分けられます。それぞれの特徴を正しく理解し、自分に合ったホワイトニング法を選びましょう。
自宅(ホーム)で行うホワイトニング法です。はじめに歯科医院を受診して口腔内の検査を行い、自分専用のマウスピースを作ります。そして、処方された薬剤を自宅に持ち帰って、自分で施術をします。ホームホワイトニングの薬剤は、オフィスホワイトニングで使用する薬剤よりも作用が緩やかなので、歯がキーンとしみる知覚過敏の症状が起こりにくく、即効性は劣るものの持続性に優れ、色の後戻りが起こりにくいというメリットがあります。
歯科医院(オフィス)で行うホワイトニング法です。歯科医院で口腔内の検査を行い、歯のクリーニングをします。続いて、歯面に薬剤を塗布した上で、光照射を行い薬剤を活性化させます。その後、薬剤を流し落とし、ホワイトニングの効果を確認したら施術は完了です。作用が比較的強い薬剤を使うため、その日に歯の白さを実感できますが、ホームホワイトニングと比較すると、色の後戻りが起こりやすく、また、知覚過敏の症状も起こりやすいと言われています。
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを併用する方法です。歯の白さや持続性を追求したい人にはおすすめですが、コストがやや高くなります。
自分(セルフ)で歯を白くする方法です。市販のホワイトニンググッズを使用する方法とホワイトニングサロンを利用する方法で、前者はホワイトニング用の歯磨き粉やジェル、歯の消しゴムなどを使用することで、費用を安く抑えられます。後者は店舗に足を運ぶ必要がありますが、市販のグッズを使用するよりは高い効果を期待できます。ただし、どちらも歯の表面の汚れを取り除くだけなので、歯科医院(オフィス)のホワイトニングのような漂白効果は得られません。
ホームホワイトニングは、まずは歯を磨いて、薬剤を作用させやすい状態を作ります。その上でマウスピースに薬剤を塗布して、30分~6時間程度、装着します。その後、薬剤を除去して、マウスピースを洗浄します。
オフィスホワイトニングは、1回あたり30分~1時間半程度の施術です。歯のクリーニングから薬剤の除去まで、すべてを歯科医師や歯科衛生士が行うことで、スムーズにホワイトニングをすることができます。ただし、歯科医院によって採用しているホワイトニングシステムが異なるため、施術時間に違いがありますのでご留意ください。
デュアルホワイトニングは、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの併用ですので、2つの施術に要する時間の合計が所要時間になります。
市販のホワイトニンググッズを使って行うセルフホワイトニングは、基本的に歯磨きと同じで、、1回あたり3~5分程度です。ホワイトニングサロンでの施術は、1回あたり30分程度です。いずれの方法も歯科医院のホワイトニングより短い時間です。
ホームホワイトニングは、マウスピースの装着を1日30分~6時間、それを2週間くらい継続することで歯の白さを実感できるようになります。さらに、歯の白さを追求する場合は、2~3ヵ月程度の期間を要することがあります。
オフィスホワイトニングでは即効性の高い薬剤を使用するため、1回の施術で歯の白さを実感できます。さらに、歯の白さを追及する場合は、1~2週間の間隔で4~5回の施術を繰り返します。
デュアルホワイトニングは、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの併用を1~2ヵ月程度、継続することで白さを追求していきます。
セルフホワイトニングには、歯の清掃効果しか期待できないことから、歯を白くすることは難しいですが、セルフホワイトニングと正しいセルフケアを両立させることで、歯が持つ本来の白さを維持しやすくなります。
ホームホワイトニングの費用は、概ねマウスピースの製作費用とホワイトニング剤の費用に分けられます。ホワイトニング用のマウスピースの製作費用には、10,000~30,000円程度が一般的です。一方、ホワイトニング用の薬剤は、5,000~10,000円程度で購入できます。ですから、ホームホワイトニング剤の費用の総額としては、20,000~40,000円程度を想定しておくと良いでしょう。また、再度、ホームホワイトニングを受ける場合は、マウスピースをそのまま活用できるため、ホワイトニング剤の費用だけとなります。
オフィスホワイトニングの費用は、歯科医院が採用しているホワイトニングシステムによって大きく異なります。一般的な目安としては、15,000~50,000円程度を考えておくと良いでしょう。また、オフィスホワイトニングでメンテナンスを行う場合は、その都度、同程度の費用がかかります。
デュアルホワイトニングにかかる費用は、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの費用を合わせた額になります。概ね40,000~70,000円程度の費用となります。
セルフホワイトニングでは、市販のホワイトニング用歯磨き粉やジェルを使用する場合で500~1,000円程度、ホワイトニングサロンで施術する場合で1回あたり3,000~5,000円程度の費用がかかります。ちなみに、メタリン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウムといった、歯面の汚れを効率よく通せる成分が配合されたホワイトニング用歯磨き粉は、1本あたり5,000~6,000円することも珍しくはありません。
最後に、ホワイトニング効果の持続期間について解説しましょう。ホワイトニングによって理想的な歯の白さを手に入れることができても、その効果が持続しなければメリットも半減してしまいます。ここでは各ホワイトニング法の効果期間の目安をご紹介します。
ホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングに比べて効果の持続期間が長い施術法といえるでしょう。一般的には、歯の白さが6~12ヵ月程度は持続すると言われています。そして、色が戻った後のタッチアップ(補修)も半年~1年に1回程度です。
オフィスホワイトニングは、即効性が高い分、持続性においてはホームホワイトニングにやや劣り、施術から3~6ヵ月程度で色の後戻りが生じます。
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを併用するデュアルホワイトニングは、2つの施術の相乗効果によって、長いホワイトニングの持続期間が期待できます。具体的には、施術から1~2年は歯の白さを保つことができるでしょう。ですから、歯の白さと、持続性を追求したい人には、デュアルホワイトニングをおすすめします。
セルフホワイトニングの効果の持続期間は、使用する製品や選択した施術法によって大きく変わります。例えば、歯の表面に塗布するマニキュアタイプのセルフホワイトニングは、その効果は1日程度しか持続しません。一方、ホワイトニングサロンで施術するセルフホワイトニングは、2~3週間程度の持続期間が期待できます。ただし、どの方法も歯の表面の汚れを取り除くだけなので、ホワイトニング効果はなく、他の3つの施術とは根本的に異なることをご留意ください。
今回は、ホワイトニングにかかる時間や費用、ホワイトニング効果の持続期間を種類別に解説しました。ホワイトニングには、ホームホワイトニング・オフィスホワイトニング・デュアルホワイトニング・セルフホワイトニングの4種類があり、自分の価値観やライフスタイルに合ったものを選ぶとよいでしょう。
例えば、即効性を期待するのであればオフィスホワイトニング、歯の白さを長持ちさせたいのならホームホワイトニング、その両方を求める人にはデュアルホワイトニングをお勧めします。歯を白くするホワイトニングの選択に迷った際には、いつでもお気軽に当院までご相談ください。
歯の黄ばみには、生活習慣などが原因となる後天性のものと、生まれつき歯が黄色い先天性のものとがあります。後者に関しては、歯の黄ばみを容易に改善することは難しいため、対処に迷っている方も多いことかと思います。一般的なホワイトニングで改善できれば良いのですが、実際はどうなのでしょうか。ここではそんな生まれつきの歯の黄ばみの原因や治療方法などを詳しく解説します。
生まれつき歯が黄ばんでいる原因としては、エナメル質形成不全症とテトラサイクリンによる影響の2つが挙げられます。
エナメル質形成不全症とは、文字通り歯の表面に分布しているエナメル質が正常に形成されない病気です。エナメル質は白く、半透明な性質を帯びているのですが、その下に分布している象牙質はもともと黄色味がかっていることから、エナメル質の量が減るほど、歯も黄色く見えるようになります。
ちなみに、エナメル質形成不全症は、妊娠中の女性が栄養障害や代謝異常、急性熱性疾患などを患うことが根本的な原因となります。加えて、遺伝的な要因により、その影響が胎児にまで波及することもあります。
テトラサイクリンとは、黄色味を帯びた抗生物質です。それを妊娠期にたくさんの量、服用していると子どもの乳歯が黄色くなることがあります。これはテトラサイクリンの成分がカルシウムと結合して、乳歯の変色を促すからです。専門的には「テトラサイクリン歯」と呼ばれるもので、永久歯に見られる場合は、生まれつきではありません。生まれてからお子さんがテトラサイクリンを服用することで、6歳くらいから生え始める永久歯にも歯の変色が認められるようになります。
エナメル質形成不全症やテトラサイクリンによる歯の変色は、ホワイトニングで改善できることもあります。ただし、食べ物や飲み物が原因で歯の表面が着色するケースとは、黄ばみの原因が異なることから、ホワイトニングでその症状を改善できないこともありますのでご注意ください。オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせるデュアルホワイトニングで丁寧に施術していけば、ある程度の効果は得られるでしょう。
歯の着色や変色を改善する方法としては、以下の4つが挙げられます。
歯のクリーニングは、保険診療でも受けられる治療法です。細菌の温床となる歯垢や歯石、バイオフィルムなどを専用の機材と薬剤を使って取り除きます。基本的には虫歯や歯周病を予防するために行われる処置ですが、結果として歯の黄ばみも改善されます。クリーニングは、保険診療の定期検診・メンテナンスの一環として行われるのが一般的です。
PMTC (Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは、保険診療のクリーニングよりも高い清掃効果が期待できる施術法です。日本語では「専門家による機械的な歯の清掃」と訳されるように、歯をキレイにすることを主な目的としています。そのため歯垢・歯石・バイオフィルムだけでなく、歯の黄ばみの原因となっている「ステイン」もしっかり取り除くことが可能です。歯科医院によっては、アミノ酸の細かい粒子を歯の表面に吹き付けるエアフローで、タバコのヤニまで効率良く除去できます。ブラッシングやクリーニングで取り除けない歯の汚れに悩まされている方は、PMTCを試してみましょう。
ホワイトニングは、過酸化水素や過酸化尿素といった薬剤で歯を漂白する処置です。クリーニングやPMTCが“歯の表面”の汚れを取り除くのに対し、ホワイトニングは“歯の内部”に沈着した汚れを化学的に分解・除去することができます。この点は、歯のお掃除との決定的な違いといえます。そのため今回のテーマである生まれつきの歯の黄ばみもホワイトニングなら改善できる場合があるのです。
【ホワイトニングの種類】
ホワイトニングは、オフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・デュアルホワイトニングの3種類があります。
オフィスホワイトニングは歯科医院ですべての処置が完結する施術法で、過酸化水素という比較的作用の強い薬剤を使うことから、歯を白くする効果も高くなっています。
ホームホワイトニングは、自宅で患者さん自身が施術する方法で、過酸化尿素という比較的作用の弱い薬剤を使うため、即効性は高くないものの持続性には優れています。
デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する方法で、それぞれの欠点を補いつつ、相乗効果も得られる施術法なので、生まれつき歯が黄ばんでいる症例にも高い効果が期待できます。
ラミネートベニアとは、歯の表面に薄いセラミック製のチップを貼り付ける治療法です。歯の黄ばみを清掃や漂白によって取り除くのではなく、エナメル質を一層削った上でセラミックの装置を接着するため、ここまで紹介してきた方法とは根本的に手法が異なります。ただ、象牙質まで深く削ることはなく、必ず切削範囲をエナメル質内にとどめることから、施術後に歯の寿命が縮まることもありませんのでご安心ください。チップはセラミックで作られているので、経年的な変色も起こりにくいです。
当院では、このラミネートべニア法を改良・発展させた極薄のべニアによる歯を削らない最新の治療法(スーパーエナメル)を行っております。
最後に、歯の黄ばみを予防する方法についても簡単に説明します。歯磨き粉を使って、毎日正しい方法で歯磨きすることは当然として、プラスアルファで以下の2点を意識しましょう。
食品に含まれる栄養素には、歯質を強化するものがあります。具体的には、次の4つが歯の黄ばみを予防する上で有用です。
ビタミンAには、エナメル質を強くする作用が期待できます。とくにエナメル質の形成期には、ビタミンAを十分な量、摂取することが大切です。
ビタミンCには、象牙質を強くする作用が期待できます。象牙質は、歯が生えた後も歯髄腔(しずいくう)内で産生されるものなので、発育期を過ぎた人も十分な量を積極的に摂取することが大切です。
エナメル質や象牙質の主成分はカルシウムです。カルシウムは、酸によって溶かされたエナメル質を修復する際にも必要となることから、毎日、適切な量を摂取することが大切です。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける作用が期待できます。
私たちの唾液には、カルシウムを始めとした歯を修復するための成分が含まれています。唾液が正常に分泌されていれば、酸によって歯が少し溶かされても、元に戻すことができるのです。また、唾液には汚れを洗い流す自浄作用や歯垢・歯石の形成を抑制する作用も期待できるため、以下のような方法で促進するのが望ましいです。
今回は、生まれつき歯が黄ばんでいる原因や、その症状をホワイトニングでどの程度改善できるかどうかについて解説しました。
本文でも述べたように、生まれつき歯が黄色く変色している場合でも、ホワイトニングで改善できることがあります。
その他にも生まれつきの歯の黄ばみを改善する方法はありますので、歯の変色・着色にお困りの方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。
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黄ばんだ歯を改善するために歯科医院のホワイトニングを受けてみたいけれど、どのくらい長持ちするのか気になる。高いお金を払って持続期間が短かったらどうしよう。そんな悩みを抱えている方には、ぜひこのコラムをご一読ください。ここでは歯科医院のホワイトニングの効果を実感できるまでの期間や持続期間、ホワイトニング効果を長持ちさせる方法などを解説しています。
歯科医院のホワイトニングは、施術法によって効果を実感できるまでにかかる期間が異なります。
ホームホワイトニングは、歯科医院で作ったマウスピースと歯科医師に処方された薬剤を使って、自宅で歯を白くする施術法です。ホームホワイトニングでは、安全面を考慮して「過酸化尿素」という漂白作用が緩やかに進む薬剤を使用することから、ホワイトニング効果を実感できるまでには2週間程度の期間を要します。これは1日1~2時間の施術を毎日継続した場合の期間です。
歯科医院で、歯科医師や歯科衛生士が施術するオフィスホワイトニングは、ホームホワイトニングよりも効果を実感できるまでにかかる期間が短いです。これは「過酸化水素」という漂白作用が速やかに進む薬剤を使用するからです。オフィスホワイトニングでは基本的に1回の施術でも歯の白さを実感することができますが、目的する白さに到達するまでには、2~3回の施術が必要となります。1~2週間に1回の頻度で施術を受けた場合は、1ヵ月から1ヵ月半くらいで効果を実感できることになります。
次に気になるのがホワイトニング効果の持続期間ですよね。これもホームホワイトニングとオフィスホワイトニングで大きく異なります。
上述したように、ホームホワイトニングでは漂白作用が緩やかに進む薬剤を毎日1~2時間かけてエナメル質に浸透させます。それを2週間継続することから、歯の奥深くまでホワイトニング効果を発揮させることが可能です。そのためホームホワイトニングの効果は6~12ヵ月程度、持続するのが一般的です。薬剤をじっくりと浸透させた分、色の後戻りが起こりにくくなります。
オフィスホワイトニングは、1回の施術でも歯の白さを実感できる施術法で、高い即効性が特長となっています。それは色の後戻りが起こりやすいことも意味します。なぜならオフィスホワイトニングでは、エナメル質の比較的浅い部分だけに薬剤を作用させるからです。そのためオフィスホワイトニングでは、3~6ヵ月程度でホワイトニング効果が失われてしまいます。
上段では、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの効果の持続期間についてお伝えしましたが、それらはあくまで目安です。次の方法を実践すれば、ホワイトニング効果を長持ちさせることも可能となります。
ホワイトニング効果を長持ちさせるためには、食生活から改める必要があります。カレーやコーヒー、赤ワインなど、色素が濃くて着色性の高い飲食物の摂取は、できるだけ避けるようにしましょう。とくに、ホワイトニングを行った直後は普段よりも歯が着色しやすくなりますのでご注意ください。
水以外の飲食物には、基本的に着色性があります。ですから、朝昼晩の食事はもちろんこと、間食でお菓子を食べたり、コーヒーを飲んだりした後も可能な限り歯磨きするようにしてください。歯の表面に食べかすや飲み物の色素が残存していなければ、歯の着色も起こりにくくなります。
喫煙習慣は、歯を黄ばませる主な原因となっています。歯科医院でのホワイトニングを定期的に受けていたとしても、タバコを吸う習慣があると、その効果は大きく低下してしまいます。そのためタバコを吸っている人はできるだけ禁煙した方が良いといえます。もちろん、喫煙習慣を次の日から完全になくすことは難しいので、タバコを吸う本数を減らしたり、禁煙外来での治療を開始したりすることから始めると良いです。
歯科医院のホワイトニングと市販のホワイトニンググッズは、根本的に効果が異なるものです。歯科医院のホワイトニングでは、エナメル質の内部に沈着した汚れを化学的分解・除去できるのに対し、市販のホワイトニンググッズは、歯の表面に付着した汚れをクリーニングのような形で取り除くことしかできないからです。
ただ、歯科医院のホワイトニング効果を長持ちさせるという意味では、市販のホワイトニンググッズにもそれなりの効果が期待できます。とくにホワイトニング効果が期待できる歯磨き粉は、比較的安全かつ簡便に使用できることから、歯科医院のホワイトニングとの併用がすすめられます。
歯科医院で歯の汚れを落とす方法としては、ホワイトニング以外にもクリーニングという方法があります。クリーニングは、電動のブラシや専用の薬剤などを使って、歯の表面の汚れを機械的に除去する方法で、セルフケアでは取り除けないバイオフィルムやステインなども一掃できます。これもまた歯科医院のホワイトニング効果を長持ちさせる上で有用な方法といえます。ちなみに、歯科医院でのクリーニングは、3ヵ月に1回くらいの頻度で受けると良いでしょう。もともと歯の着色が起こりやすい人は、1~2ヵ月に1回の頻度で、自費診療のPMTCを受けると歯の白さを維持しやすくなります。
今回は、歯科医院のホワイトニングの持続期間や長持ちさせる方法について、解説をしました。歯科医院のホワイトニングは、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングに分けられ、それぞれの効果は前者が6~12ヵ月程度、後者が3~6ヵ月程度、持続します。着色性の高い飲食物の摂取を避ける、毎食後に歯磨きをする、タバコを吸っている人は禁煙する、歯科医院でのクリーニングを定期的に受ける、といった方法を実践することで、その効果を長持ちさせやすくなりますので、関心のある方は一度、試してみてください。
Contents
歯の黄ばみや黒ずみを改善するホワイトニング。市販のホワイトニングを使って自宅で歯を白くする方法もありますが、歯科医院での施術とは根本的に商品が異なります。今回は歯科医院でのホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの違いを中心に解説します。
歯科医院で施術される「ホームホワイトニング」と「オフィスホワイトニング」、そして「市販の商品を使用したホワイトニング」に分類されます。
ホームホワイトニングは、患者さんが自身が自宅で行う方法です。まず、歯科医院での口腔内検査を行い、虫歯や歯周病などの問題がないことを確認した上で、次に精密な歯型を取り、患者さん専用のマウスピースを作成します。このマウスピースはホワイトニング剤を歯全体に均等に塗るための器具です。
マウスピースが完成し、ホワイトニング剤(通常は過酸化尿素を含む)が処方された後、患者さんは自宅でマウスピースにホワイトニング剤を塗布し、所定の時間、歯に装着します。この方法は、漂白剤の濃度が比較的低く、効果が現れるまで数週間を要することが一般的ですが、安全に行うことができます。
オフィスホワイトニングは歯科医院で行われる施術です。専門的なクリーニング後、高濃度の過酸化水素を含むホワイトニング剤を直接歯面に塗布し、特殊な光(LEDなど)を照射することで、過酸化水素の分解が促進され、歯の漂白効果を高めます。
この方法は、通常、1回の施術で白さを認識できるため、結婚式や大切なイベント前の急な美容対策としても人気です。ただし、治療に一時的な歯の敏感性の症状が見られることがあるため、歯科医師に相談して進めることを推奨します。
歯科医院で行うホワイトニングと市販の商品によるホワイトニングとの違いは、薬剤の質と濃度で、歯科医院では、より高濃度の薬剤を使用するので高い漂泊効果を期待できることです。さらに、そして全ての施術が歯科医師の管理のもとで行われる歯科医院でのホワイトニングは、安全性もメリットです。
ホームホワイトニングは、過酸化尿素を主成分とする薬剤を使用しますが、歯の白さを実感するまでに2週間以上を要することが多いです。これは、1日に2時間の施術を毎日継続した場合の期間です。一方、オフィスホワイトニングでは、濃度の高い過酸化水素の薬剤により、施術直後に歯の白さを実感することが可能です。
ホームホワイトニングは、長時間をかけて薬剤を歯に浸透させることで、一般的に、効果は6~12ヵ月間程度
と言われています。一方、オフィスホワイトニングの効果は3~6ヵ月程度
と言われていますが、定期的なメンテナンスによって持続期間を延ばすことができます。
オフィスホワイトニングは、1回が約1時間で、数回で施術が完了します。ホームホワイトニングは、毎日2時間の施術を2週間程度続ける他、カウンセリングやマウスピースの作成を含めると、全体としては約1ヵ月間を要するのが一般的です。
ホームホワイトニングは、マウスピースと薬剤を含めて一般的に20,000〜50,000円程度
です。また、継続的にホワイトニングを行う場合、マウスピースを再利用できます。一方、オフィスホワイトニングは、1回の施術で30,000〜60,000円程度
です。
まず、歯を白くする効果が高くて、安心・安全な施術がよい方には歯科医院でのホワイトニングをおすすめします。
その中でも、なるべく費用を抑えたい方や、自分で毎日施術を続けることができる方には、ホームホワイトニングがおすすめです。また、すぐにでも歯を白くしたい人には、オフィスホワイトニングがおすすめです。
まず歯科医師に相談すれば、最善の方法を提案してもらえるでしょう。
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歯ブラシによるブラッシングで取り除けない汚れは、歯科医院での処置で除去することをおすすめします。歯科医師や歯科衛生士といったプロフェッショナルによる処置は、安全性を確保した上で、歯の黄ばみや黒ずみを改善できます。
その際に選択肢で迷うのが歯のクリーニングとホワイトニングです。どちらも歯をきれいにするための処置なので混同されている方も多いようですが、実際は異なる面がいくつかあります。
ここではそんな歯のクリーニングに焦点を当てて、ホワイトニングとの違いやメリットなどを詳しく解説します。
歯のクリーニングとは、文字通り歯のお掃除です。歯の表面に付着したプラーク(歯垢)や歯石などの汚れを機械的な方法で除去します。具体的には、歯面のプラークやバイオフィルム、ステインなどを電動のブラシでブラッシングして、最後に研磨することで汚れの再付着を防ぎます。
歯石は、プラークが石灰化を受けて石のように硬くなった汚れで、リン酸やカルシウムなどが沈着していることから、歯科医院の電動のブラシでも取り除くことが難しいです。そこで活用されるのがスケーラーと呼ばれる器具です。先端が刃物のように鋭利なスケーラーには、手で動かすタイプと超音波が発生する電動タイプとがありますが、どちらも歯石を削り落とすために使われます。
このように、歯のクリーニングでは細菌の温床となるプラークや歯石、バイオフィルムを除去することで、虫歯を予防する効果が期待できます。同時に、ステインなどの黄ばみも取り除けることから、歯を白く、きれいにする作用も発揮してくれることでしょう。そうした点を踏まえると、歯のクリーニングは“治療”のひとつに位置付けることも可能といえます。
ホワイトニングは、歯をきれいに見せることに重きを置いた処置なので、基本的に治療ではありません。実際、保険診療の治療でホワイトニングを行うことは皆無に等しいです。もちろん、ホワイトニングでは歯の内部に沈着した色素や汚れを化学的に分解・除去するのですが、その状態を放置していたとしても、虫歯や歯周病になるわけではないので、やはり治療と呼ぶのは正しくないでしょう。虫歯や歯周病の原因ともなり得る歯垢・歯石・バイオフィルムを除去するクリーニングと対比した場合、ホワイトニングは審美的なケアにとどまるといわざるを得ません。
歯科医院でのクリーニングを定期的に受けていると、次に挙げるようなメリットが得られます。
歯垢や歯石、バイオフィルムは細菌の温床となるため、放置していると虫歯・歯周病リスクが上昇します。クリーニングで一掃することができれば、それらのリスクも低下することでしょう。
口臭の主な原因は、口腔内の汚れと細菌です。とくに歯周病菌は「メチルメルカプタン」という腐った玉ねぎのような臭気を放つため、その温床となる歯石をきれいに取り除けるクリーニングは、口臭予防に寄与します。歯面の汚れがなくなれば、食べカスの沈着も起こりにくくなることでしょう。
歯垢や歯石は、食品に由来する色素が沈着することで、歯を黄ばませます。クリーニングで歯面が滑沢になっていれば、歯の色も正常に保ちやすくなります。
歯科医院での歯のクリーニングは、保険診療と自費診療の2つに大きく分けられます。
保険診療のクリーニングは、定期検診・メンテナンスの一環として行われます。厳密には、歯周病の治療や予防を目的として行うため、歯のクリーニングにかけられる時間は10~15分程度と短くなっている点に注意しなければなりません。保険診療の定期検診では、その他にも「歯周ポケット検査」や「歯の動揺度検査」、「ブラッシング指導」などを実施する必要があるため、歯のクリーニングはその中のひとつの処置でしかないのです。
自費診療のクリーニングでは、上段で説明した歯周病の検査を行う必要はありません。歯のクリーニングだけに時間をかけられるため、1回あたり30~90分程度の清掃を受けることができます。しかも自費診療では保険診療では使うことができないジェットウォッシャーなどを活用できることから、歯の表面に付着した汚れ・ステインをより効率よく落とせるのです。
続いては、歯のクリーニングとホワイトニングの費用を比較してみましょう。それぞれ異なる効果が期待できるだけでなく、費用の面でも大きな違いが見られます。
歯のクリーニングにかかる費用は、保険診療で3,000円程度、自費診療では5,000~20,000円程度となっています。自費診療のクリーニングは、処置の時間や使用する機材・薬剤によって費用が大きく異なります。30分程度の短いクリーニングなら、自費診療でも比較的安く受けることができるでしょう。
ホワイトニングは、歯を美しくするための処置なので、原則的に保険が適用されません。全額自己負担となることから、実際に支払う医療費も相応に高くなります。即効性が高く、歯科医師や歯科衛生士といった専門家による施術を受けられるオフィスホワイトニングは、1回あたり20,000~50,000円程度の費用がかかります。歯科医院で作った自分専用のマウスピースとホワイトニング剤を使って自宅で施術するホームホワイトニングは、15,000~35,000円程度の費用がかかるのが一般的です。
ここまで歯のクリーニングとホワイトニングの施術内容や費用の違いについて解説してきましたが、どちらか一方を選ばなければならないというわけではありません。当院でも歯のクリーニングとホワイトニングの両方を、定期的に受けている患者さんはたくさんいらっしゃいます。そこで気になるのが歯のクリーニングとホワイトニングはどちらを先に受けるべきか、という点ですよね。
クリーニングとホワイトニングを併用する場合は、必ず前者を先に受けるようにしてください。なぜなら歯垢や歯石、バイオフィルムなどが付着した状態だと、ホワイトニング効果が減弱してしまうからです。ホワイトニングに使用する薬剤は、過酸化水素や過酸化尿素といった漂白作用のある成分で構成されているため、エナメル質の中に染み込まなければ意味がありません。歯の表面に付着した汚れに作用しても歯そのものを白くすることはできないのです。
クリーニングに先に行って、歯垢や歯石を一掃してしまえば、何もしていない場合よりもホワイトニング剤がエナメル質へと染み込みやすくなり、漂白作用もスムーズに進みます。歯科医院のホワイトニングでは、薬剤を作用させる前に大まかな歯面清掃を行いますが、歯のクリーニングほどしっかりは磨きません。ですので、万全を期すのであれば、歯のクリーニングを先に受けて、その後にホワイトニングを実施するのがおすすめです。
今回は、歯のクリーニングの特徴や目的、ホワイトニングとの違いなどについて解説をしました。歯のクリーニングは、歯面の汚れを取り除くことが主な目的であるため、歯を白くするホワイトニングとは根本的に異なる処置です。ただ、その2つを組み合わせることで、より清潔でより美しい歯に仕上げられますので、歯の審美性を追求したい方は併用するのがおすすめです。
クリーニングだけ行う場合でも、虫歯や歯周病、歯の着色、口臭などを予防しやすくなります。そんなお口の健康や美しさに関心のある方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。当院では歯のクリーニングとホワイトニングの両方に対応しております。
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歯の色や形、大きさなどを手軽に改善できることで注目を集めているラミネートベニア。その一方で、すぐ外れるてしまう、適応できるケースが一部に限られるなど、デメリットも着目されることが多い治療法です。ラミネートべニアを検討する多くの人は、実際の使用感や治療の流れ、費用なども気になることでしょう。
ここではそんなラミネートベニアで後悔しないために、この施術法に伴うメリットやデメリット、適応症などを詳しく解説します。
ラミネートベニアとは、歯の表面のエナメル質を0.5mmほど削って、その上にセラミック製のチップ(シェル)を貼り付ける施術です。歯の色や形、大きさ、歯並びを改善できますが、失う歯質の量は少なく、歯列矯正に伴う歯の移動は必要ありません。
ラミネートベニアと似た治療法に、セラミッククラウンを装着する方法がありますが、いわゆる被せ物で、ラミネートべニアに比べて多くの歯質を削る必要があり、また、神経の処置が必要なケースもあります。
一方、ラミネートベニアは、エナメル質の一層だけを削るので、施術に痛みを伴うこともないでしょう。ただし、歯が脆くなる、虫歯になりやすい、知覚過敏になりやすい、などのリスクがあることを知っておいた方がよいでしょう。
ラミネートベニアによる治療では、厚さ0.5~0.8mm程度のセラミックシェルを使います。歯を削る量を0.5mmに抑えたとしても、本来よりは0.3mm程度、口元に膨らみが生じる可能性があります。そこでお勧めなのが「スーパーエナメル」という新しいタイプのラミネートベニアです。これらはセラミックシェルの厚みが0.1〜0.5mm程度しかないため、ほとんど歯を削らずに装着することが可能です。施術後に口元の突出感が強くなることは稀です。
ラミネートベニアやスーパーエナメルは、審美治療の一種なので、原則として保険が適用されず、全額自己負担となる自費診療です。よって、虫歯治療でコンポジットレジンを詰める時のような安価な費用で施術を受けるのは難しく、ラミネートベニア1本当たり50,000~150,000円程度が相場で、スーパーエナメルも同程度の費用です。ただし、具体的な費用は歯科医院によって大きく異なるのでご注意ください。
ラミネートベニアの素材は、以前は「ポーセレン」というセラミックが一般的でしたが、現在はバリエーションが増えています。
例えば、ジルコニア製のセラミックシェルは、金属に匹敵する硬さを備えているので、ラミネートベニアが割れるのが怖い・不安という方やスーパーエナメルを選択される方におすすめです。また、二ケイ酸リチウムガラスで構成されるe.max(イーマックス)は、高い強度と審美性を兼ね備えた材料でラミネートベニアでも使用されます。
その他、歯科用プラスチックであるレジンとセラミックを混ぜ合わせたハイブリッドセラミックは、比較的に費用が安くなりますが、一般的なセラミックよりも審美面や機能面、耐久面で劣ります。
ラミネートベニアやスーパーエナメルは、修復治療や補綴治療で、歯を動かすことはしませんが、歯の表面にセラミックシェルを貼り付けるだけで、すきっ歯や乱ぐい歯を綺麗に見せることができます。つまり、矯正装置を装着する必要がなく、矯正費用も必要ありません。
ラミネートベニアやスーパーエナメルは、歯の色を白くすることもできます。セラミックシェルを貼り付けるだけで白い歯を手に入れることができます。
ラミネートベニアですきっ歯などを治す場合は、歯を動かさず、歯を削る量も少なく、施術は2~4回程度の通院で完了します。
セラミッククラウンを被せる治療法では、歯を削る量が多く、神経を抜くことがあるため、ある程度の不快症状を伴います。しかし、歯の表面の一層を削るだけのラミネートベニアやスーパーエナメルは、歯の切削範囲はエナメル質内にとどまることから、局所麻酔さえ不要で施術に伴う痛みがほとんどありません。
ラミネートベニアで削る歯質の量は、歯の表面の0.5mm程度です。歯の切削範囲は必ずエナメル質内にとどまるため、一般的には施術後の痛みは発生しにくいです。しかし、まったく削っていない歯よりも虫歯や知覚過敏のリスクは高まります。また、失ったエナメル質は再生されることはなく、施術前よりやや脆くなる点にも注意が必要です。ただし、ほとんど歯を削らずにセラミックシェルを装着するスーパーエナメルなら、このデメリットないと言えるでしょう。
で装着するセラミックシェルは、専用の接着剤で固定するため、簡単に外れるものではありませんが、硬い食品を習慣的に食べたり、歯ぎしりや食いしばりなどの習癖があると、セラミックシェルが外れることがあります。ポーセレンなどのセラミックシェルだと、強い衝撃で割れてる可能性もあります。
ちなみに、ラミネートベニアやスーパーエナメルの平均的な寿命は10~20年程度と言われています。保険診療で装着するレジン歯と比較すると、かなり寿命が長いですが、治療後のケアや生活習慣が悪いと、シェルが外れることがあるので注意が必要です。
審美治療全般における費用面でのデメリットですが、ラミネートベニアやスーパーエナメルは、審美性の向上のための施術なので、原則として保険が適用されず、自費診療となります。
ラミネートベニアやスーパーエナメルは、前歯に適した施術で、奥歯に適応することはまずありません。また、前歯であっても、歯の生え方や周りの歯との位置関係、歯の健康状態によっては適応できないこともあります。
例えば、デコボコが大きい歯並びや重症度の高いすきっ歯などは、ラミネートベニアやスーパーエナメル施術だけでは改善は難しい場合があります。
以下に当てはまる症状がある場合は、ラミネートベニアやスーパーエナメルを治療法の選択肢のひとつとして検討するとよいでしょう。
ラミネートベニアやスーパーエナメルは、はじめにカウンセリングをしっかり受ける必要があります。どんな症状に悩まされていて、どのような仕上がりを期待しているかを、歯科医師に詳細に相談することが大切です。
検査を行って、歯を削る量やセラミックシェルの形・大きさ・色などの診断や治療計画を立てます。
歯の表面の一層を削って歯型を取ります。セラミックシェルはラボサイドで製作します。
セラミックシェルを装着して、治療は完了です。セラミックシェルの保護のため、マウスピースの装着を推奨します。
ラミネートベニアやスーパーエナメルの施術後、定期的に検診・メンテナンスを受けることで、状態の維持を延ばすことができます。
今回は、ラミネートベニアやスーパーエナメルの手順やメリットとデメリット、適用可能な症状などを解説しました。ラミネートベニアやスーパーエナメルは、歯の形、色、大きさ、歯並びまでを改善でき得る優れた施術です。ただし、事前に歯科医師と相談して、メリットやデメリットをしっかり理解した上で、施術することをおすすめします。