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摂食障害で歯がボロボロになるのはなぜ?その原因と治療方法等を解説

食事の摂り方に大きな問題を抱えてしまう摂食障害。現代人に比較的多く見られるもので、その症状に悩まされている方も多いことでしょう。摂食障害は、お口の健康とも直結しています。とくに摂食障害が原因で歯がボロボロになった人は、「どうにかして改善したいけれど、治療する方法がわからない」「歯がボロボロなので歯科医院を受診するのが恥ずかしい」と感じているかもしれません。今回はそんな方に向けて、摂食障害で歯がボロボロになる原因とその治療法をわかりやすく解説します。

摂食障害で歯がボロボロになる原因

摂食障害で歯がボロボロになる原因としては、主に「酸蝕症(さんしょくしょう)」と「虫歯」の2つが挙げられます。

【原因①】酸蝕症(さんしょくしょう)

酸蝕症(さんしょくしょう)とは、飲み物や食べ物に含まれる酸によって歯が溶けていく病気です。私たちの歯は、虫歯菌が産生する酸以外でも溶けていく性質があります。例えば、嘔吐によって胃液が食道から口腔へと逆流することでも同様の現象が起こります。胃液を構成する胃酸は、pHが1~2という極めて強い酸だからです。ちなみに酸蝕症では、次のような症状がみられます。

  • エナメル質が溶けて黄色い象牙質が見えている
  • 歯の表面がギザギザになっている
  • 歯が短くなっている
  • 歯の裏側がくぼんでいる

酸蝕症については以下のページで詳しく説明しています。併せてご覧ください。
酸蝕症とは?|恵比寿ミカ歯科クリニック

【原因②】虫歯

摂食障害と虫歯には、何ら関係がないように思えますが、実際はそうではありません。例えば摂食障害で過食症の症状が見られる人では、食事をする回数やタイミングが不規則になり、虫歯の原因となる糖質の摂取量も自ずと多くなることでしょう。逆に、拒食症の症状が見られる人では、食事をする回数や量は減るのですが、長時間アメを舐めたり、口腔ケアへのモチベーションが低下したりするなどして、虫歯リスクが上昇します。その他、摂食障害では治療で服用している薬の副作用で唾液の分泌量が低下し、口腔衛生状態が悪くなる場合もあります。
虫歯は痛みを伴うことが多々ありますので、早急な治療が必要とされます。

摂食障害でボロボロになった歯の治療方法

ここからは、摂食障害でボロボロになってしまった歯の治療方法の解説です。病気のせいで歯がボロボロになってもきれいに治す方法がありますのでご安心ください。

【方法①】コンポジットレジン修復

摂食障害でボロボロになった歯を治療する方法として、もっとも標準的なのはコンポジットレジン修復です。酸蝕症や虫歯で溶けた歯質を歯科用プラスチックで修復します。コンポジットレジン修復なら歯型取りが不要であることから、受診したその日に修復治療を終わらせることも可能です。ただし、摂食障害でボロボロになった範囲が広く、重症度が高い症例は、コンポジットレジンでの修復が困難であるため、その他の方法で治療することになります。

【方法②】セラミック治療

セラミック製の詰め物や被せ物を装着する方法です。摂食障害による影響で歯の頭の部分の歯冠(しかん)の一部、あるいは大部分を失った症例でも、セラミック治療なら広く適応できます。しかもセラミックは天然のエナメル質そっくりに仕上げられるため、摂食障害でボロボロになった歯でもきれいに治せることでしょう。ちなみにセラミックは安定性や強度にも優れた材料なので、経年的な摩耗や変色などがほとんど起こりません。金属材料を一切使用しなければ、金属アレルギーのリスクもゼロにできます。

【方法③】入れ歯治療

酸蝕症や虫歯が重症化すると、抜歯を余儀なくされることもあります。そうしたケースでも歯を抜いた後に入れ歯を装着すれば、失った歯の審美性や機能性は回復できます。最近では、テレスコープ義歯やノンクラスプデンチャーなど、審美性に優れた入れ歯も普及していることから、若い人でも抵抗なく入れ歯を装着できます。

摂食障害と歯科医院

勇気を出して歯科を受診しましょう

摂食障害で歯がボロボロになると、見た目が恥ずかしいというだけでなく、酸蝕症や虫歯が重症化するまで放置してしまったことを怒られるのではないかという不安も抱いてしまいます。そうなるとなかなか歯科を受診する勇気も沸いてこないかもしれません。

しかし、歯科医師は虫歯や歯周病だけではなく、口腔全体の健康や病気にも精通しています。酸蝕症や虫歯で歯がボロボロになっている口腔を見たら、心身に何らかの問題を抱えていると想像するのが普通です。また、歯がボロボロになったことはもちろん、心身の病気を患ったことを頭ごなしに否定するのは医療従事者として適切ではありません。そのため、まずは恐れずに歯科医院を受診することをおすすめします。

歯の治療が摂食障害の改善につながる

摂食障害は、女性の10人に1人が悩まされる症状ともいわれています。決して珍しい病気ではないので、歯の治療の際にもためらわずに歯科医師に相談すると良いでしょう。歯科医師の役割は、患者さんのお口の健康を維持することです。その健康を害するような要因がある場合は、それを取り除く方法を考えます。もちろん、歯科医師が摂食障害の治療を行うことはできませんが、嘔吐後の対応についてアドバイスを行ったり、心療内科や精神科などを紹介してくれたりするなど、患者さんに寄り添ってくれるでしょう。

嘔吐で歯がボロボロにならないための対策

過食嘔吐などの影響で歯がボロボロにならないためには、次の対策をとる必要があります。

【対策①】うがいをする

過食をした時には、お口の中が汚れます。食品の中には酸性度の高いものもたくさんあるため、できるだけ早くうがいをして、口腔内のpHを中性付近まで戻すよう努めましょう。とくに嘔吐した場合は、強酸である胃酸が口腔内へと流れ込んでくるため、歯が溶けるリスクが高まります。

【対策②】歯磨きをする

過食や嘔吐をした後は、うがいに加えて歯磨きもすると良いです。歯の表面に付着した汚れをきれいに取り除くことで、虫歯や酸蝕症のリスクを減らせます。

【対策③】マウスピースを装着する

摂食障害で頻繁に嘔吐してしまう場合は、歯を守るためのマウスピースを装着すると良いでしょう。胃酸が歯に直接、接触するのを防ぐだけでも酸蝕症のリスクを低減できます。歯を守るためのマウスピースの作成は、歯科医院で行うことも可能です。

まとめ

今回は、摂食障害で歯がボロボロになる原因と治療方法について解説をしました。摂食障害では、主に虫歯と酸蝕症が原因で歯がボロボロになる可能性があります。
摂食障害で歯がボロボロになっても、歯科医院では患者様に寄り添って治療法を考えます。ですので、ためらわずに相談することが大切です。ボロボロになった歯はより深刻なトラブルを招きかねないことから、早急な受診を推奨します。

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