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歯科コラム

ラミネートベニア・スーパーエナメルの基礎知識、メリット・デメリット、適用可能な症状などを徹底解説

コラム/2025年1月20日

ラミネートベニア・スーパーエナメルの基礎知識、メリット・デメリット、適用可能な症状などを徹底解説

歯の色や形、大きさなどを手軽に改善できることで注目を集めているラミネートベニア。その一方で、すぐ外れるてしまう、適応できるケースが一部に限られるなど、デメリットも着目されることが多い治療法です。ラミネートべニアを検討する多くの人は、実際の使用感や治療の流れ、費用なども気になることでしょう。
ここではそんなラミネートベニアで後悔しないために、この施術法に伴うメリットやデメリット、適応症などを詳しく解説します。

ラミネートベニアとは

ラミネートベニアとは、歯の表面のエナメル質を0.5mmほど削って、その上にセラミック製のチップ(シェル)を貼り付ける施術です。歯の色や形、大きさ、歯並びを改善できますが、失う歯質の量は少なく、歯列矯正に伴う歯の移動は必要ありません。

ラミネートベニアと似た治療法に、セラミッククラウンを装着する方法がありますが、いわゆる被せ物で、ラミネートべニアに比べて多くの歯質を削る必要があり、また、神経の処置が必要なケースもあります。

一方、ラミネートベニアは、エナメル質の一層だけを削るので、施術に痛みを伴うこともないでしょう。ただし、歯が脆くなる、虫歯になりやすい、知覚過敏になりやすい、などのリスクがあることを知っておいた方がよいでしょう。

「ラミネートベニア」より薄い「スーパーエナメル」

ラミネートベニアによる治療では、厚さ0.5~0.8mm程度のセラミックシェルを使います。歯を削る量を0.5mmに抑えたとしても、本来よりは0.3mm程度、口元に膨らみが生じる可能性があります。そこでお勧めなのが「スーパーエナメル」という新しいタイプのラミネートベニアです。これらはセラミックシェルの厚みが0.1〜0.5mm程度しかないため、ほとんど歯を削らずに装着することが可能です。施術後に口元の突出感が強くなることは稀です。

ラミネートベニア・スーパーエナメルの費用

ラミネートベニアやスーパーエナメルは、審美治療の一種なので、原則として保険が適用されず、全額自己負担となる自費診療です。よって、虫歯治療でコンポジットレジンを詰める時のような安価な費用で施術を受けるのは難しく、ラミネートベニア1本当たり50,000~150,000円程度が相場で、スーパーエナメルも同程度の費用です。ただし、具体的な費用は歯科医院によって大きく異なるのでご注意ください。

ラミネートベニア・スーパーエナメルの素材

ラミネートベニアの素材は、以前は「ポーセレン」というセラミックが一般的でしたが、現在はバリエーションが増えています。
例えば、ジルコニア製のセラミックシェルは、金属に匹敵する硬さを備えているので、ラミネートベニアが割れるのが怖い・不安という方やスーパーエナメルを選択される方におすすめです。また、二ケイ酸リチウムガラスで構成されるe.max(イーマックス)は、高い強度と審美性を兼ね備えた材料でラミネートベニアでも使用されます。

その他、歯科用プラスチックであるレジンとセラミックを混ぜ合わせたハイブリッドセラミックは、比較的に費用が安くなりますが、一般的なセラミックよりも審美面や機能面、耐久面で劣ります。

ラミネートベニア・スーパーエナメルのメリット

メリット①歯を動かさずに歯並びを改善できる

ラミネートベニアやスーパーエナメルは、修復治療や補綴治療で、歯を動かすことはしませんが、歯の表面にセラミックシェルを貼り付けるだけで、すきっ歯や乱ぐい歯を綺麗に見せることができます。つまり、矯正装置を装着する必要がなく、矯正費用も必要ありません。

メリット②歯の色を白くできる

ラミネートベニアやスーパーエナメルは、歯の色を白くすることもできます。セラミックシェルを貼り付けるだけで白い歯を手に入れることができます。

メリット③施術期間が短い

ラミネートベニアですきっ歯などを治す場合は、歯を動かさず、歯を削る量も少なく、施術は2~4回程度の通院で完了します。

メリット④施術に伴う痛みがほとんどない

セラミッククラウンを被せる治療法では、歯を削る量が多く、神経を抜くことがあるため、ある程度の不快症状を伴います。しかし、歯の表面の一層を削るだけのラミネートベニアやスーパーエナメルは、歯の切削範囲はエナメル質内にとどまることから、局所麻酔さえ不要で施術に伴う痛みがほとんどありません。

ラミネートベニア・スーパーエナメルのデメリット

デメリット①歯を削る必要がある(スーパーエナメルはほとんど削らない)

ラミネートベニアで削る歯質の量は、歯の表面の0.5mm程度です。歯の切削範囲は必ずエナメル質内にとどまるため、一般的には施術後の痛みは発生しにくいです。しかし、まったく削っていない歯よりも虫歯や知覚過敏のリスクは高まります。また、失ったエナメル質は再生されることはなく、施術前よりやや脆くなる点にも注意が必要です。ただし、ほとんど歯を削らずにセラミックシェルを装着するスーパーエナメルなら、このデメリットないと言えるでしょう。

デメリット②シェルが外れることがある

で装着するセラミックシェルは、専用の接着剤で固定するため、簡単に外れるものではありませんが、硬い食品を習慣的に食べたり、歯ぎしりや食いしばりなどの習癖があると、セラミックシェルが外れることがあります。ポーセレンなどのセラミックシェルだと、強い衝撃で割れてる可能性もあります。

ちなみに、ラミネートベニアやスーパーエナメルの平均的な寿命は10~20年程度と言われています。保険診療で装着するレジン歯と比較すると、かなり寿命が長いですが、治療後のケアや生活習慣が悪いと、シェルが外れることがあるので注意が必要です。

デメリット③保険が適用されない

審美治療全般における費用面でのデメリットですが、ラミネートベニアやスーパーエナメルは、審美性の向上のための施術なので、原則として保険が適用されず、自費診療となります。

デメリット④適応できない症例がある

ラミネートベニアやスーパーエナメルは、前歯に適した施術で、奥歯に適応することはまずありません。また、前歯であっても、歯の生え方や周りの歯との位置関係、歯の健康状態によっては適応できないこともあります。

例えば、デコボコが大きい歯並びや重症度の高いすきっ歯などは、ラミネートベニアやスーパーエナメル施術だけでは改善は難しい場合があります。

ラミネートベニア・スーパーエナメルが適用可能な症例

以下に当てはまる症状がある場合は、ラミネートベニアやスーパーエナメルを治療法の選択肢のひとつとして検討するとよいでしょう。

  • 前歯部の軽度のすきっ歯
  • 前歯部の軽度の叢生(乱ぐい歯)
  • 前歯の一部が欠けている
  • 前歯の形が歪んでいる
  • 歯の神経が死んで黒ずんでいる
  • 前歯が全体的に変色している
  • 前歯に白いシミ(ホワイトスポット)がある

ラミネートベニアの治療の流れ

Step①初診相談・カウンセリング

ラミネートベニアやスーパーエナメルは、はじめにカウンセリングをしっかり受ける必要があります。どんな症状に悩まされていて、どのような仕上がりを期待しているかを、歯科医師に詳細に相談することが大切です。

Step②検査・診断・治療計画の立案

検査を行って、歯を削る量やセラミックシェルの形・大きさ・色などの診断や治療計画を立てます。

Step③歯の切削・歯型取り・セラミックシェルの製作

歯の表面の一層を削って歯型を取ります。セラミックシェルはラボサイドで製作します。

Step④セラミックシェルの装着

セラミックシェルを装着して、治療は完了です。セラミックシェルの保護のため、マウスピースの装着を推奨します。

Step⑤定期検診・メンテナンス

ラミネートベニアやスーパーエナメルの施術後、定期的に検診・メンテナンスを受けることで、状態の維持を延ばすことができます。

まとめ

今回は、ラミネートベニアやスーパーエナメルの手順やメリットとデメリット、適用可能な症状などを解説しました。ラミネートベニアやスーパーエナメルは、歯の形、色、大きさ、歯並びまでを改善でき得る優れた施術です。ただし、事前に歯科医師と相談して、メリットやデメリットをしっかり理解した上で、施術することをおすすめします。

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