歯科コラム
ホワイトニングの効果の持続期間は?長持ちさせる方法等も解説

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黄ばんだ歯を改善するために歯科医院のホワイトニングを受けてみたいけれど、どのくらい長持ちするのか気になる。高いお金を払って持続期間が短かったらどうしよう。そんな悩みを抱えている方には、ぜひこのコラムをご一読ください。ここでは歯科医院のホワイトニングの効果を実感できるまでの期間や持続期間、ホワイトニング効果を長持ちさせる方法などを解説しています。
ホワイトニングの効果を実感できるまでにかかる期間
歯科医院のホワイトニングは、施術法によって効果を実感できるまでにかかる期間が異なります。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、歯科医院で作ったマウスピースと歯科医師に処方された薬剤を使って、自宅で歯を白くする施術法です。ホームホワイトニングでは、安全面を考慮して「過酸化尿素」という漂白作用が緩やかに進む薬剤を使用することから、ホワイトニング効果を実感できるまでには2週間程度の期間を要します。これは1日1~2時間の施術を毎日継続した場合の期間です。
オフィスホワイトニング
歯科医院で、歯科医師や歯科衛生士が施術するオフィスホワイトニングは、ホームホワイトニングよりも効果を実感できるまでにかかる期間が短いです。これは「過酸化水素」という漂白作用が速やかに進む薬剤を使用するからです。オフィスホワイトニングでは基本的に1回の施術でも歯の白さを実感することができますが、目的する白さに到達するまでには、2~3回の施術が必要となります。1~2週間に1回の頻度で施術を受けた場合は、1ヵ月から1ヵ月半くらいで効果を実感できることになります。
ホワイトニングの効果の持続期間
次に気になるのがホワイトニング効果の持続期間ですよね。これもホームホワイトニングとオフィスホワイトニングで大きく異なります。
◎ホームホワイトニング
上述したように、ホームホワイトニングでは漂白作用が緩やかに進む薬剤を毎日1~2時間かけてエナメル質に浸透させます。それを2週間継続することから、歯の奥深くまでホワイトニング効果を発揮させることが可能です。そのためホームホワイトニングの効果は6~12ヵ月程度、持続するのが一般的です。薬剤をじっくりと浸透させた分、色の後戻りが起こりにくくなります。
◎オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは、1回の施術でも歯の白さを実感できる施術法で、高い即効性が特長となっています。それは色の後戻りが起こりやすいことも意味します。なぜならオフィスホワイトニングでは、エナメル質の比較的浅い部分だけに薬剤を作用させるからです。そのためオフィスホワイトニングでは、3~6ヵ月程度でホワイトニング効果が失われてしまいます。
ホワイトニングの効果を長持ちさせる方法
上段では、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの効果の持続期間についてお伝えしましたが、それらはあくまで目安です。次の方法を実践すれば、ホワイトニング効果を長持ちさせることも可能となります。
【方法①】色素の濃い飲食物を避ける
ホワイトニング効果を長持ちさせるためには、食生活から改める必要があります。カレーやコーヒー、赤ワインなど、色素が濃くて着色性の高い飲食物の摂取は、できるだけ避けるようにしましょう。とくに、ホワイトニングを行った直後は普段よりも歯が着色しやすくなりますのでご注意ください。
【方法②】毎食後に歯磨きをする
水以外の飲食物には、基本的に着色性があります。ですから、朝昼晩の食事はもちろんこと、間食でお菓子を食べたり、コーヒーを飲んだりした後も可能な限り歯磨きするようにしてください。歯の表面に食べかすや飲み物の色素が残存していなければ、歯の着色も起こりにくくなります。
【方法③】喫煙している人は減煙・禁煙する
喫煙習慣は、歯を黄ばませる主な原因となっています。歯科医院でのホワイトニングを定期的に受けていたとしても、タバコを吸う習慣があると、その効果は大きく低下してしまいます。そのためタバコを吸っている人はできるだけ禁煙した方が良いといえます。もちろん、喫煙習慣を次の日から完全になくすことは難しいので、タバコを吸う本数を減らしたり、禁煙外来での治療を開始したりすることから始めると良いです。
【方法④】市販のホワイトニンググッズを併用する
歯科医院のホワイトニングと市販のホワイトニンググッズは、根本的に効果が異なるものです。歯科医院のホワイトニングでは、エナメル質の内部に沈着した汚れを化学的分解・除去できるのに対し、市販のホワイトニンググッズは、歯の表面に付着した汚れをクリーニングのような形で取り除くことしかできないからです。
ただ、歯科医院のホワイトニング効果を長持ちさせるという意味では、市販のホワイトニンググッズにもそれなりの効果が期待できます。とくにホワイトニング効果が期待できる歯磨き粉は、比較的安全かつ簡便に使用できることから、歯科医院のホワイトニングとの併用がすすめられます。
【方法⑤】歯科医院のクリーニングを定期的に受ける
歯科医院で歯の汚れを落とす方法としては、ホワイトニング以外にもクリーニングという方法があります。クリーニングは、電動のブラシや専用の薬剤などを使って、歯の表面の汚れを機械的に除去する方法で、セルフケアでは取り除けないバイオフィルムやステインなども一掃できます。これもまた歯科医院のホワイトニング効果を長持ちさせる上で有用な方法といえます。ちなみに、歯科医院でのクリーニングは、3ヵ月に1回くらいの頻度で受けると良いでしょう。もともと歯の着色が起こりやすい人は、1~2ヵ月に1回の頻度で、自費診療のPMTCを受けると歯の白さを維持しやすくなります。
まとめ
今回は、歯科医院のホワイトニングの持続期間や長持ちさせる方法について、解説をしました。歯科医院のホワイトニングは、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングに分けられ、それぞれの効果は前者が6~12ヵ月程度、後者が3~6ヵ月程度、持続します。着色性の高い飲食物の摂取を避ける、毎食後に歯磨きをする、タバコを吸っている人は禁煙する、歯科医院でのクリーニングを定期的に受ける、といった方法を実践することで、その効果を長持ちさせやすくなりますので、関心のある方は一度、試してみてください。